- 段ボールの数が合わない
- 大切な荷物が見当たらない
- 段ボールをあけてみたら壊れていた
このようなトラブルが多く発生しています。
気が付くのが遅かったり、何週間も連絡しないでいると補償されないこともあるので、早めに対処しなければいけません。
実際にあったトラブル事例
引越しで荷物が紛失されてしまった実際の事例をご紹介します。
どのように気が付いたのかということや、引越し業者の対応について参考にしてみて下さい。
ケース1 中長距離引越しで段ボールが数箱紛失
仕事の都合により家族4人で、九州地方から東北地方まで遠距離引越しすることに。
会社でまとめて有給を取得して日数的には余裕があったので、少しでも安く済ませようと、JRコンテナ便での引越しを利用しました。
荷物が到着するまでには2日かかるとのことだったので、新居近くのホテルで宿泊し、搬入日当日に新居へ向かいました。
一通りの荷物を運び終えて、作業終了の報告書にサインをして片づけ始めてると・・。
プリンターやCDが入っていた段ボールが見当たりません。
引越しは午前中で、荷物の紛失に気が付いたのはその日の夕方。
すぐに業者に連絡をしました。
引っ越し業者の回答
「貨物駅からの積み替え時に他の荷物と混在してしまった可能性がある」という説明を受け、3〜4日探してもらいましたが見つかりません。
中身を弁償するので、希望の賠償額を提示してほしい
と言われました。
しかし、プリンターと一緒に何を入れていたかということが、はっきり思い出せません。
予備のインクや、写真用紙もあったと思いますが、個数を言えと言われても困ってしまうのです。
また、CDだって何枚あったか定かではありません。
そのことを伝えると、何が入っているかはっきりしないのなら、すぐには賠償金額を支払えないと言われました。
また、プリンターの機種もわからないことから、一般的なプリンターの市場の最低価格が基準になると。
同僚から「長距離引越しは荷物の紛失が多い」ということを事前に聞いていましたが、まさか自分が紛失被害にあうとは思ってもいませんでした。
ケース2 手作りのカバーが紛失された
我が家のテレビには、子供が小学生の時に家庭科の授業で作ってきてくれたパッチワークのカバーがかけられています。
子供はもう成人して社会人になっていますが、それを見るたびに姿を思い出すことができるので、私にとっては大切なものです。
しかし、そのカバーを引越し業者に紛失されてしまいました。
私たち夫婦は共働きで荷造りの時間が取れそうになかったので、こまごまとしたものや家電の梱包、大型家具や家電の設置に関しては全て引越し業者にお任せ。
新居では3人のスタッフが手分けして家具のセッティングを行ってくれました。
しかし、テレビカバーだけが見当たらないのです。
スタッフに聞いてみると、確かに旧住居ではテレビカバーを確認していて、それを別の段ボールに入れてきた可能性が高いと言われました。
それで私は、まだ開梱していないダンボールの中にあるのだろうと思って、その日はスタッフに帰ってもらいました。
しかし、全ての段ボールをあけてみても、大切なテレビカバーが見つかりません。
引っ越し業者の回答
1週間後、引越し業者のサービスセンターに電話したところ、「弁償する」という回答でした。
これは手作りのもので、弁償は出来ない。何としてでも見つけてほしい!!
と私は必死に伝えました。
1週間もたっていて、トラックの中を探しようがない
念のためトラックを探すことも出来ますが、見つからない可能性が高い。
その場合は、布代相当をお支払いすることになる。
と引っ越し業者かた言われました。
テレビカバーですから、1000円程度だそうです。
結局、2週間待ちましたが戻ってくることはありませんでした。
お金の問題ではありません。
大切にしていたものがなくなってしまった、そのことが残念でならないのです。
トラブルを避けるために必要な3つのこと
紛失や破損のトラブルを避けるために、やっておくべき事をご紹介します。
この3つを押さえておけば、引越し後でバタバタしている時でも、荷物のトラブルに早い段階で気が付くことができます。
1・段ボールには番号を割り振る
ダンボールをトラックに運び込むときに、段ボールの個数は引越しスタッフが数えて控えています。
しかし、スタッフが控えているダンボールの個数は正確ではないことがほとんど。段ボールの紛失を避けるために、事前に番号を割り振っておきましょう。
引越し先についた時に、抜けている番号があれば気が付くことが出来ます。
大切なものは1〜10に割り振るなどして、すぐに紛失に気が付けるようにしておきましょう。
1〜10 リビング用品
11〜20 キッチン用品
21〜30 トイレ用品など、
番号によって何が入っているか分かるようにしておくのがポイントです。
「番号を割り振っていたので紛失にはすぐ気が付くことが出来たけど、何が無くなったかわからなかった」という事例もあります。
紛失が発覚した際は、引越し業者に保険金で補償してもらわなければいけません。
何が入っていたか分からなければ補償額を提示することも難しくなるので、何が入っているかをリスト化しておくなどして、対策しておきましょう。
2・重要度の高い段ボールは引越し業者がいる時に開梱する
特に大切なものが入ったダンボールは、「貴重品」や「重要」などと大きく書いておきましょう。
引越し業者に指示して、それらの段ボールはすぐに開梱できる場所に置いてもらうようにします。
大切なのは、引越し業者がいる間に中身をしっかり確認することなのですが・・・。
多くの引越し情報サイトには、「引越し業者と一緒に中身を確認しながら開ける」と書かれていますが、実際そうはいきません。
引越し当日はバタバタしていますし、スタッフは荷物の出し入れだけで精一杯です。
次のお宅の引越し予定もあるので、一緒に確認してほしいと言っても断られる可能性大。
必ずしも一緒に開梱してもらう必要はありません。
引越し業者がいるうちであれば、紛失・破損があってもトラブル対応がスムーズです。
新居についたら、すぐに段ボールを開けて、自分達で中身を確認するといいでしょう。
異常があればすぐにスタッフを呼び、状況を確認してもらいます。
3・紛失・破損がある時は絶対にサインしない
紛失や破損に気がついたら、絶対にサインしてはいけません。
中には、「トラックに荷物を置いてきたかもしれない。確認のためにいったん戻りたいのでサインしてほしい」というスタッフもいます。
サインをしなければ、その家から離れられないというのです。
しかし、安易にサインするのは危険です。
サインする紙は、「引越しにトラブルがなかった」という旨が書かれています。
サインしたということは、紛失やトラブルがなかったと認めているようなものなのです。
後に補償問題になった時に「サインしたでしょ」と言われて不利になる可能性が高いので、絶対にサインしないでください。
その場にいるスタッフと話がまとまらないのであれば、引越し業者のエリア担当者に連絡しましょう。
連絡先が分からなければ、まずはフリーダイヤルにかけて番号を案内してもらうか、折り返し連絡してもらうようにします。
紛失された荷物は何処に行ってしまったのか?
ダンボールの中の荷物が一部だけなくなるということは滅多になく、ほとんどが段ボール箱ごと紛失されるトラブルです。
あんなに大きな段ボールが、どうしてなくなってしまうのかと不思議に思われるのではないでしょうか。
可能性としては3つ考えられます。
実際のトラブル事例にあったように、中・長距離引越しなどで多く見られます。
2つ目と3つ目のケースの場合は、紛失に気が付くのが遅いと、持ち主不明の段ボールとして処分されてしまう可能性があります。
引越し後数日であれば見つかる可能性もありますが、数週間たってしまったものは、基本的には見つからないと考えた方がいいかもしれません。
トラブルに気が付くのは早ければ早い方がいい!
引越し業者の紛失トラブルの多くは、トラックの中に段ボールを積んだまま忘れてしまう、他の人の段ボールと混在するというものです。
引越し当日に段ボールがないことに気が付くことか出来れば、トラック内を確認することで荷物が見つかる可能性が高くなります。
トラック内を確認するのにも1〜2日あれば十分でしょう。
1〜2日たっても連絡がないようであれば、こちらから業者に連絡します。
トラブル後に連絡がなくて、数週間たってしまった結果見つからなかった・・・という事例も多いので、自分達から積極的に連絡して状況を確認することです。
破損の場合も、引越しから日がたつと「持ち主が破損させた」と言われる可能性が非常に高くなります。
大切な物、壊れ物、割れ物が入っているダンボールに関しては、引越し当日に開梱しておきましょう。
破損に気がついた時点で連絡をし、引越しのスタッフに来てもらって状況を見てもらうようにして下さい。
「引越し時の破損である」ということが分かるように、段ボール内は触らないのが基本です。
紛失も破損も引越しから日がたてばたつほど、補償してもらえる可能性は低くなり、トラブルが長引きます。
荷物が見つからない場合、2〜3か月もの間待ち続けるというケースも多いです。
このようなトラブルを防ぐ為にも、大切な荷物は引越し当日、スタッフがいるうちに確認しておくようにしましょう。