美智さんは結婚と同時に引越しをすることになりました。
夫の敏孝さんが言うのです。
会社の同僚が引越しの手伝いに来るって言ってくれているんだ。
結婚式に来てくれていたとはいえ、夫の同僚とはほぼ初対面です。
結婚を機に家具や家電などはすべて新品のものを購入し、新居への引越しに合わせ、購入店舗から搬入してもらうように手配しています。
あとはそれぞれの実家からそれぞれの荷物を運び込むだけです。
美智さんとしては、自分のものは自分でしまいたいし、初対面の人に正直あまりいろいろ触ってほしくないというのがホントのところです。
お手伝いは必要ないんじゃないの?
と言う美智さんに敏孝さんは
ありがたいじゃない。もう引越しの日に手伝ってもらうことにしたよ。
と言うのです。
まず、今の状態で引っ越し代がいくらかかるのか知りたい方はこちら
引越し当日のお手伝い
手伝いに来てくれた同僚は3人。
引越しは順調に進み、あとわずかというとき・・・
美智さんの大事にしていたガラスのランプが入った箱を運んでいた同僚が、足元の荷物につまずいて転び、ランプを割ってしまったのです。
美智さんは真っ青になりました。
だから手伝いなんて必要ないって言ったのに。
美智さんは涙が止まりません。
割ってしまった人は何度も謝ったのですが、美智さんは黙ったまま。
気まずい雰囲気になりました。
美智さんは思っています。
手伝いを断ってはいけないかしら?
大切なものを壊されても御礼はしないといけないの?
この場合どうしたらいいの?
引越しを自力でする人も多いのですが、ほとんどの場合余程荷物が少なくない限り一人でするのは難しいですよね。
荷造りや運搬や掃除など結構やることが多いからです。
親切に声をかけてくれた同僚には今後職場での付き合いが続くことから、いろいろ思いはあるでしょうが、感謝しないといけませんね。
手伝いを断るなんていうことはあまりお勧めできません。
同僚の方も「引越し大好き!!」と言ってやってくるわけではないのです。
あくまで好意から来てくれるのですから・・・。
今回のケースのように手伝いの人に大切なものを壊されたら腹が立つかもしれません。
しかし、手伝いの人を責めたりすることはやめましょう。
彼らは素人なのです。
それにわざと壊したわけでもありません。
運搬通路の整理ができていなかったのが荷物につまずいた原因とも考えられ、一方的に壊した人を責めるのはいかがなものでしょう。
大切な品は保険を付けて専門の業者に依頼するなど、美智さん側の事前の準備や注意が必要になります。
- ・自分で運ぶ荷物は分けておく
- ・お願いしたい荷物はしっかり梱包して印をつける
- ・または一か所に集めておく
手伝う人が運びやすくしておきましょう。
こうした事前の準備がスムーズな引越しにつながります。
注意してほしいことがあります。
手伝いを頼む際のポイント
いくら気心が知れた同僚だとは言え、引越しのような体力を使う疲れる仕事を依頼する場合には、ほんのささいなことがトラブルの原因になってしまいます。
そのため細かい心づかいが必要なのです。
手伝いをお願いする場合は、前日に時間や場所、手伝ってほしい仕事など確認の連絡をします。
仕事の分担はあやふやにせず、せっかく来てもらうのですから、その好意を無駄にしないために、やってほしいことをはっきり伝えましょう。
それとともに休日返上で来てくれるのですから、手伝ってくれることへの感謝の気持ちを伝えます。
それから忘れてはいけないのは、手伝いの方の飲み物や昼食などの準備です。
忙しいとうっかりしがちですが、とても大切なことです。
食事を出したからお礼は必要ない?と考える方もいるかもしれませんね。
貴重なプライベートの時間を割いて手伝いに来てくださっている方への謝礼は渡すのがマナーです。
「そんなつもりで来たんじゃないよ。」と断わられる可能性もありますが、用意していて受け取られないのと全く用意していなかったのでは、相手の気持ちも違いますよね。
感謝の気持ちはきちんと相手に伝えましょう。
そのためにも受け取る・受け取らないにかかわらず、お礼は準備しておきましょう。
では、お礼はどのくらいしたらいいのでしょうか?
相場の例
- 学生であれば3000〜5000円くらい
- 社会人であれば5000〜10000円くらい
運ぶ荷物の量や手伝った時間などで多少変わってくるとは思いますが、これくらいを目安に用意しておけばいいでしょう。
お金を渡すのはちょっと抵抗があると思われる場合は、商品券やクオカードなど受け取りやすいものでもいいのではないかと思います。
受取ってもらえなければ、後日新居で食事会などを行ない、招待するというのでもいいのではないかなとも思います。
最後にもうひとつ考えてほしいことがあります。
手伝いの人は素人ですから時間もかかります。
思うように仕事がはかどらないと思うかもしれませんね。
人によっては、このように気を遣ってまで手伝ってもらわなくても・・・と思うかもしれません。
でも、引越し作業を通して親交が深まることもあるかもしれません。
それが今後の仕事で良い影響をもたらすとしたら、決して無駄ではありません。
美智さんが腹が立つのはわかります。
でも、どうぞ寛大に。
ここでニッコリすると、あなたの評判はグッと上がりますよ。
これを機会に、ご主人の同僚が集うような明るい家庭を築かれることを心から祈ります。
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