ピアノはとてもデリケートな楽器なので、丁寧に運送しないと音色や音程がずれてしまいます。
そのため、できれば丁寧に運んでもらいたいものです。
とはいえ、ピアノの運送費用だけでたくさんの予算を使うわけにもいきません。
素人に運ばれるのは困るけどできるだけ節約したいという人は、引越し業者が用意しているオプションを利用しましょう。
まずは、今の状態で引っ越し代がいくらかかるのか知りたい場合はこちら
引越し業者のピアノ運送オプションを使うメリットとは
ピアノを運ぶ場合
- 引越し業者のピアノ引越しオプション
- ピアノ運送の専門業者
を利用する2パターンがあります。
引越し業者のピアノ引越しオプションを使うメリットは、面倒な見積もり作業が1回で済むこと。
また、引越しの荷物と同時に移動することができるので、運送費を安くおさえることができます。
ピアノ運送の専門業者の利用は、引越しせずに、ピアノだけ移動させる場合におすすめです。
ピアノ運送にかかる費用
ピアノ運送にかかる費用は一律ではありません。
引越し前の旧居のピアノの設置場所と、新居でのピアノの設置場所で引越し費用が大きく変わります。
運送料がかかる設置場所の例とサイズ
2階にあるピアノの移動は体力的にも技術的にも大変な上、階段や廊下の養生などが必要になるので、特殊作業料金がプラスされます。
新居の2階に設置する場合も同様です。
ピアノの運送料は、一般的には「基本運送料+特殊運送料金」で決まります。
この合計金額がピアノの運送にかかる総額費用です。
基本運送料金は、ピアノのサイズと移動距離によって変わります。
アップライトピアノなら同一市区町村内は約1万3000円、距離が100qを超える場合は約3万3000円といったところです。
ちなみに、グランドピアノの場合は同一市区町村内であっても約3万円、距離が100kmを超えると7万円近い運送料金がかかります。
しかし、ピアノの運送料金は基本料金だけではおさまりません。
設置場所によって、特殊運送料金が追加されます。
階段がある場合
ピアノの種類に応じて4500円〜7500円の追加費用が必要です。
クレーン作業や解体・組み立てが必要な場合は1万〜3万円を超える工賃がかかります。
ピアノ運送と同時に利用できる追加サービス
オプションサービスは、ピアノ運送時に同時に利用できる一時預かりや敷板の補強など、便利なサービスも充実しています。
敷板の補強サービスは、賃貸住宅で床に凹み傷をつけたくない場合や、畳の上にピアノを設置する場合に必要です。
中でもおすすめなのは、調律サービス。
ピアノは、湿度や温度など環境の変化によって音程が大きく変わります。
どれだけ丁寧に引越し作業を行ったとしても、移動時の衝撃や環境の変化は避けられません。
引越し後に落ち着いてから調律しようと思うと、調律師の出張費用などが別途請求されてしまいます。
追加サービスで引越し後に調律までお願いしておくといいでしょう。
時間と手間、費用の大幅な節約につながります。
ピアノの引越しで一番多いトラブルは追加料金の発生
ピアノの引越しトラブルで多いのが、予定外の追加料金の発生です。
予算を大きく超えてしまうことも多いので、どのような事例があるのかを知っておきましょう。
トラブルの原因の多くは、見積もり段階での情報の伝え漏れです。
玄関からピアノが出せずにクレーンで運び出さなければいけなくなった、エレベーターを使用するはずが使えず、クレーンが必要になったというケースも目立ちます。
クレーンを依頼する場合は1〜3万の費用がかかりますから、見積もり段階でクレーンの有無は念入りに確認しておきましょう。
ピアノを運び出す・運びこむ際の詳細情報を伝え見積もりをもらう
ピアノの引越しでのトラブルを避けるためには、正確な見積もりを出してもらうことです。
そのためには、業者に「運び出す時と運びこむところまでの状況」説明を業者にしっかりとしておく必要があります。
必ず事前にチェックしておくべきこと
- ピアノの種類やサイズ
- 旧住居から新居までの移動距離
- 旧住居と新居の設置場所や階数
- 運び込みと運び出しの経路
- 窓から入れなければいけないのか
- それとも玄関のドアを利用できるのか
上記の確認は必ず行ってください。
チェックし忘れがちなのは、ピアノを運ぶ経路に十分な幅があるのかどうか。
2階建て以上の場合には、エレベーターを使えるのか、それともクレーンが必要なのかの確認が必要です。
場合によっては解体が必要なこともあるので、自分で判断できない場合は下見をしてもらうといいでしょう。
ピアノの引越し見積もりを出してもらう時には、事前に現地での下見してもらってから見積もりを出してもらうことはが可能かどうか確認しておいてください。
ただし、基本的に下見は有料となり、3000円〜5000円の出張費用がかかります。
下見をしてもらった方が良いのは、2階以上の場所にピアノを運搬する必要がある人、玄関や庭の入口が狭く、クレーンが必要な可能性のある人です。
追加料金の発生が避けられないので、当日のトラブルを避けるためにも細かい金額を把握しておきましょう。
下見の必要がないのは、ピアノの設置が1階で、しかも出入口と距離が近い場合です。
搬入経路が複雑でなく、充分な幅が確保できている場合など、口頭で十分に説明できる場合には下見に来てもらう必要はないでしょう。
状況に応じて見積もりに来てもらい、詳細な金額を把握しておけば、無駄なトラブルを防ぐことができます。