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最終更新:2026年7月18日

 

「このエアコン、持っていくべき? それとも、置いていく?」

 

引越しの部屋でエアコンを見上げて、持っていくか置いていくか悩む人

 

引越しで、いちばん悩む家電がエアコンです。

 

持っていくのか、置いていって買い替えるのか。持っていくなら、いくらかかるのか。

 

埼玉県から東京都へ引越した金森さんも、ここで迷いました。

 

買って5年のエアコンだったので、持っていくことに決めたのですが――あとで振り返ると、「もっと調べておけばよかった」ことが、いくつもありました。

 

金森さんの体験を最初に紹介しながら、引越しのエアコンで損をしないための判断を、2026年の相場でお話しします。

 

まず引越し料金の相場を知りたい方は、こちらでまとめて比較できます。

 

 

金森さんのエアコン移設は、いくらかかったか

エアコン取り付けの見積もり21000円を見て驚く人

 

金森さんは、5年前に買ったエアコンを、新居へ持っていくことにしました。

 

引越し業者に頼むのではなく、くらしのマーケットで個人の業者を探して、取り外しと取り付けを手配しました。かかった費用は、こうです。

 

項目金額
取り外し6,000円
取り付け(急ぎで手配)21,000円
クリーニング10,000円
合計37,000円

(金森さんの実際の移設費用・2年前・東京)

 

ここで、金森さんがいちばん「しまった」と思ったのが、取り付けの21,000円です。

 

本当は、15,000円くらいから頼める業者もありました。でも、引越しが夏。エアコン工事がいちばん混む時期でした。

 

安い業者は、1ヶ月先まで予約でいっぱい。すぐに来てほしくて探したら、21,000円の業者になりました。それでも、実際に来てもらえたのは5日後でした。

 

エアコンの取り付け・取り外しは、引越しが決まったらすぐ手配しましょう。夏や3〜4月は工事が混み合い、安い業者から予約が埋まります。急ぐほど、高い業者しか残っていません。

 

相場を知らずに「急いで頼む」と、いちばん損をします。これが金森さんの、最初の教訓です。

 

移設費用は、どこに頼むかで変わる

では、エアコンの移設は、いくらが相場なのでしょうか。

 

「移設」とは、取り外し・運搬・取り付けをまとめた作業のことです。頼む先で、料金が変わります。

 

頼む先取り外し取り付け合計の目安
引越し業者8,000〜11,000円16,000〜25,000円24,000〜36,000円
エアコン専門業者5,000〜9,000円13,000〜20,000円21,000〜34,000円

(出典:くらしのマーケット「エアコン移設費用の相場」2026年)

 

ざっくり言うと、取り外しが5,000〜1万円、取り付けが1万3,000〜2万5,000円。合わせて2万〜3万円台が目安です。

 

引越し業者にまとめて頼むと、運搬費が引越し料金に含まれて、手間が省けます。そのかわり、実際の工事は下請け業者がやることが多く、料金は見積もりを取るまで分かりません。

 

エアコン専門の業者に別で頼むと、先に見積もりが分かって、料金も少し安めです。そのかわり、自分で業者を探す手間がかかります。

 

その「業者を探す手間」を軽くする方法もあります。

 

くらしのマーケットやミツモアのような、地域の個人業者を口コミと料金で比較できるサービスです。取り付けの担当者の顔写真や、実際に使った人の口コミを見てから頼めます。

 

予約の前にメッセージで「うちの場合いくらになりますか」と聞けるので、当日の追加料金トラブルも減らせます。引越し業者にまとめて頼むより、こうした個人業者の方が安くなることも多いです。

 

どちらが得かは、追加工事を含めた「総額」で比べるのがコツです。取り付け費だけ安くても、後から追加料金が乗ると逆転することがあります。

 

「取り付けだけ高くなる」追加工事に注意

見積もりで「安い」と思っても、当日に追加料金が乗ることがあります。これが、エアコン工事でいちばん多いトラブルです。

 

追加料金が発生しやすいのは、この5つです。

 

追加工事料金の目安
配管の交換・延長3,000〜4,000円(1mあたり)
配管の化粧カバー5,000〜15,000円
壁の配管穴あけ3,000〜18,000円
室外機の特殊な設置(吊り下げ・二段置き等)7,000〜27,000円
専用コンセントの増設13,000〜15,000円

(出典:くらしのマーケット「エアコン移設費用の相場」2026年)

 

とくに、古いマンションや戸建てでは、エアコン専用のコンセントが無かったり、電圧が合わなかったりすることがあります。この工事は1万円以上かかることもあるので、内見のときにコンセントを確認しておくと安心です。

 

取り付けが相場より高くなるのは、急ぎで頼んだときと、こうした追加工事が乗ったときです。

 

見積もりを取るときは、今のエアコンの設置状況の写真と、新居の設置場所の写真を業者に送りましょう。これだけで、追加工事の有無が事前に分かって、当日の「聞いてない」を防げます。

 

引越しそのものを安くする時期については、こちらでくわしく解説しています。

 

そもそも「持っていく」か「買い替える」か

ここまで移設の話をしてきましたが、そもそも古いエアコンなら、持っていかない方がいい場合もあります。

 

判断のポイントは2つ。「製造から何年か」と「引越し先の部屋の広さ」です。

 

状況おすすめ理由
製造から5年以内持っていくまだ長く使える。移設した方が安い
製造から10年以上買い替え寿命が近く、移設後の故障リスクが高い
引越し先の部屋が広くなる買い替え能力不足で効かず、電気代が上がる

(出典:くらしのマーケット/DAIKIN エアコンの寿命)

 

10年近いエアコンを移設して、運が悪いと、移設の衝撃で数年後に壊れます。古い機種は修理部品の販売が終わっていることも多く、結局は買い替えに。それなら、最初から買い替えた方が総額は安くなります。

 

冒頭の金森さんが持っていく判断をしたのも、5年ものだったからです。ここは正解でした。

 

金森さんが逃した「最大7万円の補助金」

東京都の補助金を逃してがっかりする人。窓の外に東京タワー

 

もうひとつ、引越しのエアコンで見落としやすいのが、補助金です。

 

東京都には、省エネのエアコンに買い替えると値引きが受けられる「東京ゼロエミポイント」という制度があります。

 

金額は、決して小さくありません。

 

買い替えの種類値引き額
通常の買い替え(高性能・3.6kW以上)23,000円
15年以上前のエアコンからの買い替え(同上)最大70,000円

(出典:東京ゼロエミポイント公式)

 

なお、65歳以上の方や障害者手帳をお持ちの方には、これとは別に、最大80,000円の値引き枠もあります(東京都・2026年時点)。

 

さきほどの金森さんは、これを使えませんでした。理由は、買ったタイミングです。

 

「埼玉の量販店の方が安いから」と、引越し前に埼玉で買ってしまったんです。

 

この制度は、「買うときに都内に住所がある人が」「東京都に登録された店舗で買って」「都内の住宅に設置する」のが条件です。金森さんは、まだ埼玉に住んでいるうちに、埼玉のお店で買ってしまいました。引越して東京の住民になってから、東京のお店で買っていれば、使えたんです。

 

たった、それだけの順番のちがいです。

 

「安いから」と、まだ埼玉にいるうちに買ってしまいました。それで、最大7万円が消えました。

 

引越しでエアコンを買い替えるなら、「引越し先の自治体の補助金」を先に調べましょう。そして、買うのは引越した後に。安いからと今の街で先に買うと、引越し先の補助金(東京なら最大数万円)を丸ごと逃すことがあります。

 

補助金は、東京都だけではありません。お住まいの市区町村でも、独自の家電支援をしていることがあります。引越し先が決まったら、「(自治体名)エアコン 補助金」で一度調べてみてください。

 

エアコンの移設も含めて、引越し料金を比べたい方はこちら。

 

買い替えるなら、保証をどう考えるか

もうひとつ、買い替えるときに迷いやすいのが、保証です。

 

今は、量販店だけでなく、ネット通販でもエアコンが買えます。通販は本体が安いことが多く、店によっては長期保証も付けられます。

 

安く買えるネット通販ほど、保証を付けるか迷います。

 

ここは、正直に言います。エアコンは、当たりの個体なら10年動きます。保証代が無駄になることも多いんです。一方で、数年で故障すると、修理代は数万円かかります。

 

「安く買って保証なし」か、「少し高くても長期保証つき」か。これは、その人の考え方しだいです。あとで迷わないよう、買うときに一度考えておくといいでしょう。

 

エアコンの手配は、引越しの見積もりと一緒に

ここまで、エアコンの移設や買い替えの話をしてきました。でも、忘れてはいけないのが、これは「引越し全体」の一部だということです。

 

エアコンの移設費用が2万円安くなっても、引越し料金そのもので3万円損していたら、意味がありません。

 

エアコンの移設は、引越し業者にまとめて頼むこともできますし、専門業者に別で頼むこともできます。

 

どちらが安いかは、引越し料金とセットで考えないと分かりません。引越し業者にまとめた方が安いこともあれば、別で頼んだ方が安いこともあります。

 

だから、まずは引越しの見積もりを、何社かで比べてみてください。そのとき「エアコンの移設も込みで」と伝えれば、業者ごとの総額が見えてきます。

 

エアコンの移設込みで、引越し料金をまとめて比べたい方はこちら。

 

引越し料金は、交渉しだいでさらに下がります。値引きのコツはこちら。

 

まとめ

引越しのエアコンで損をしないために、押さえておきたいのは4つです。

 

  • 移設の相場は2万〜3万円台。取り外し5,000〜9,000円+取り付け1万3,000〜2万5,000円
  • 追加工事(配管・穴あけ・コンセント)で、そこから1〜2万円上がることがある
  • 製造10年以上、または部屋が広くなるなら、買い替えを検討
  • 買い替えるなら、引越し先の補助金を先に調べる(東京なら最大数万円)

 

金森さんは、5年もののエアコンを無事に新居へ運びました。そこは正解でした。

 

でも、「急いで頼んで高くついた」「安い街で先に買って補助金を逃した」。この2つは、知っていれば防げたことです。

 

あなたは、まだ間に合います。引越しが決まった、いま動けばいいんです。

 

エアコン1台で、数万円は変わります。その数万円は、新しい暮らしのために、とっておきましょう。

 

※本サイトに掲載している料金・相場は特定時点の参考値です。実際の料金は荷物量・移動距離・時期・作業条件によって変わります。正確な金額は各引越し業者の公式サイトまたは見積もりで必ずご確認ください。

 

出典・参考リンク