最終更新:2026年7月20日

「急に引越しが決まって、大量のゴミが出てしまって……どう処分すればいいんでしょう」
そう相談してくれたのが、山田さんでした。会社の都合で、急な引越しが決まったそうです。
引越しでは、古い家具や家電、大量の不用品が出ます。ふだんのゴミ出しでは、とても追いつきません。
大事なのは、「まとめて業者に丸投げ」ではなく、ゴミの種類ごとに、正しい方法で分けることです。
方法さえ知っておけば、あわてず片づけられます。処分のしかたと、急ぎのときの対処、気をつけたい業者の話まで、順番にお伝えします。
不用品の回収も相談できる引越し業者を探すなら、まず複数社を見比べて。
不用品は「引越し前」に・種類ごとに分ける
まず、大事なコツを2つ。
ひとつは、不用品の処分は、引越しの前に済ませておくこと。運ぶ荷物が減れば、引越し料金そのものが安くなります。荷造りもラクになり、当日の作業もスムーズです。
もうひとつが、大事です。ゴミの種類ごとに、処分方法を分けること。
「急な引越しだから、全部まとめて業者に持って行ってもらおう」と考えがちですが、今はそれが正解とは限りません。ゴミには種類ごとに、決められた正しい捨て方があるからです。
とくに、あとで説明する「家電4品目」は、粗大ゴミにも、ふつうの回収にも出せません。ここを知らないと、当日あわてることになります。
まずは、種類ごとの処分方法を見ていきましょう。
ゴミの種類ごとの、処分方法

引越しで出るものは、大きく次のように分けて処分します。
引越しで出るものの処分方法(2026年)
| 種類 | 処分方法 |
|---|---|
| 燃えるゴミ・燃えないゴミ | 自治体の収集日に出す(大量は量制限に注意) |
| 粗大ゴミ(家具など) | 自治体に申込・予約、または処理施設へ自己搬入 |
| 家電4品目(テレビ等) | 家電リサイクルのルートで処分(後述) |
| まだ使える家具・家電 | 売る・譲る(買取・フリマ・ジモティーなど) |
| 大量・急ぎの不用品 | 許可のある不用品回収業者・引越し業者の回収 |
(出典:環境省/ホームズ/SUUMO引越し 2026年)
ポイントは、「自治体で捨てられるものは自治体へ」「売れる・譲れるものはリユースへ」と、分けて考えることです。
ふつうの燃えるゴミも、引越しでは一度に大量に出ます。自治体によっては、一度に出せる量に制限があるので、事前に確認しておきましょう。
そして、粗大ゴミには、注意が必要です。
家電4品目は、粗大ゴミに出せない
ここは、とくに知っておいてほしいところです。
テレビ・エアコン・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(衣類乾燥機)。この「家電4品目」は、粗大ゴミには出せません。
これらは「家電リサイクル法」という法律で、リサイクルが義務づけられています。自治体では収集してくれないので、専用のルートで処分する必要があります。
(出典:経済産業省/環境省/政府広報オンライン「家電4品目の正しい処分」)
処分の方法は、主にこの2つです。
どちらの場合も、「家電リサイクル料金」と「収集・運搬料金」がかかります。料金はメーカーや製品で変わるので、事前に確認しておきましょう。
テレビや冷蔵庫を、うっかり粗大ゴミに出そうとして「回収できません」と断られるケースは、とても多いです。家電4品目だけは、別ルート。ここを最初に押さえておくと、当日あわてません。
なお、まだ使えるエアコンや冷蔵庫なら、リサイクルショップで買い取ってもらえることもあります。処分にお金を払う前に、一度、売れないか調べてみるのもいい方法です。
退去日に間に合わない!急ぐときの順番
山田さんのように、急な引越しで、退去日までに時間がないとき。いちばん困るのが、粗大ゴミです。
自治体の粗大ゴミは、安くて確実ですが、予約制で、回収まで日数がかかります。地域によっては、数週間待つこともあります。引越しの日に間に合わない、ということが起こりがちです。
そんなときは、この順番で考えると、現実的です。
処理施設への「自己搬入」ができる自治体なら、自分で持ち込むことで、収集を待たずに処分できることがあります。まずは、自治体に相談してみましょう。
それでも間に合わない分は、不用品回収業者や、引越し業者の回収サービスが頼りになります。ただし――ここに、気をつけたい落とし穴があります。
悪質な不用品回収業者に、注意
急いでいるときほど、注意したいのが、悪質な回収業者です。
とくに気をつけたいのが、「無料回収」や「トラック積み放題〇万円」をうたう業者です。
安いと思って頼んだのに、作業のあとで「これは対象外です」「処分費が別にかかります」と、高額な料金を追加請求されてしまいます。消費者庁には、こうした相談が、数多く寄せられています。
(出典:消費者庁「不用品回収サービスのトラブル」注意喚起)
また、家庭のゴミを回収するには、自治体の許可が必要です。この許可を持たない業者に頼むと、不法投棄などのトラブルに巻き込まれることもあります。
(出典:環境省/政府広報オンライン「無許可の回収業者にご注意」)
悪質な業者を避けるために、こんな点を確認しましょう。
- 自治体の許可(一般廃棄物収集運搬業の許可)を持っているか
- 作業の前に、料金を書面で見積もってくれるか
- 会社の所在地や連絡先が、はっきりしているか
- 「無料」「積み放題」を強調しすぎていないか
トラックで町中を巡回し、スピーカーで「無料回収」と呼びかける業者には、とくに注意が必要です。多くは、自治体の許可を持たない業者です。あとで高額請求されたり、不法投棄されたりするリスクがあります。
もし、トラブルになってしまったら。ひとりで抱え込まず、消費生活センターに相談してください。消費者ホットライン「188(いやや)」に電話すると、お近くの窓口につながります。
(出典:消費者庁 消費者ホットライン)
まだ使えるものは、売る・譲る
処分の前に、もうひとつ考えたいのが、「売る・譲る」という選択です。
まだ使える家具や家電は、捨てればお金がかかりますが、売れば、逆にお金になります。環境にもやさしい方法です。
主な方法は、こうです。
- リサイクルショップ・買取サービス(まとめて査定・出張買取も)
- フリマアプリ(自分で値付け・高く売れることも・時間はかかる)
- ジモティー(地元で無料〜安く譲れる・引き取りに来てもらえることも)
とくに、まだ新しい家電やブランド家具、状態のいいものは、思わぬ値段がつくこともあります。捨てる前に、一度査定に出してみる価値があります。
近ごろは、地元の人に直接譲れる「ジモティー」も、よく使われています。引き取りに来てもらえることもあり、大きな家具の処分に便利です。
ちなみに、家具や家電を「譲る」場合も、大きなものは運び出しが大変です。ジモティーのように、引き取りに来てもらえるサービスを使うと、自分で運ぶ手間がかかりません。
急いでいるときほど、こうした「相手が取りに来てくれる」方法は助かります。
ただし、個人同士のやりとりになるので、日時や受け渡し場所は、事前にしっかり決めておきましょう。引越し直前だと、相手の都合と合わないこともあるので、早めの行動が肝心です。
不用品も相談できる、引越し業者を選ぶ
最後に、手間を減らす方法をお伝えします。
引越し業者の中には、不用品の回収や買取を、引越しとセットで引き受けてくれるところがあります。
これなら、処分と引越しを、一度に済ませられます。急いでいる人には、ありがたいサービスです。
ただし、注意も必要です。引越し業者なら何でも処分できる、というわけではありません。家庭ゴミの処分には、正しいルートがあります。
「どこまで対応してもらえるか」「適正に処分してもらえるか」を、見積もりのときに確認しましょう。
どの業者が、どこまで不用品に対応してくれるかは、業者によってちがいます。だからこそ、何社かで見積もりを取って、料金と対応を比べるのがおすすめです。
引越し料金と、不用品の処分。まとめて相談できる業者を選べば、急な引越しも、ぐっとラクになります。
不用品の回収も含めて、引越し料金を比べたい方はこちら。
まとめ
引越しの不用品・ゴミの処分について、まとめます。
- 不用品は引越し前に処分(運ぶ量が減り、引越し代も安くなる)
- 「まとめて丸投げ」ではなく、ゴミの種類ごとに分けて処分する
- テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機の「家電4品目」は、粗大ゴミに出せない(家電リサイクル法)
- 急ぎなら、自治体に相談→自己搬入→リユース→許可のある回収業者、の順で
- 「無料」「積み放題」の業者に注意。許可と書面見積もりを確認。困ったら188へ
急な引越しでも、種類ごとに正しく分ければ、不用品は片づけられます。あわてず、すっきり新生活を始めてくださいね。
※本サイトに掲載している料金・相場は特定時点の参考値です。実際の料金は荷物量・移動距離・時期・作業条件によって変わります。正確な金額は各引越し業者の公式サイトまたは見積もりで必ずご確認ください。
出典・参考リンク
- 経済産業省/環境省/政府広報オンライン「家電4品目の正しい処分・家電リサイクル法」
- 環境省「無許可の不用品回収業者を利用しないで」
- 消費者庁「不用品回収サービスのトラブル」注意喚起/消費者ホットライン188
- ホームズ/SUUMO引越し「引越しの不用品・粗大ごみの処分方法」(2026年)

