複数の引越し業者から見積もりを出してもらっても最終的には1社に絞り込まなければなりません。
最終的に決めた1社以外は、全てキャンセルする必要があります。
この時、曖昧な断り方をするとその場でさらに営業されたり、後日引越しの案内連絡が来たりします。
引越し業者選びで意外と困るのが、「契約しなかった業者への断り方」です。
結論:引越し3日前までならキャンセル料は無料です。ただし、受け取った資材(ダンボール等)の返却・買取りが必要になる場合があります。以下で詳しく説明します。
| キャンセルの時期 | 上限 |
|---|---|
| 引越し3日前まで | 無料 |
| 引越し前々日 | 運賃+料金の20%以内 |
| 引越し前日 | 運賃+料金の30%以内 |
| 引越し当日 | 運賃+料金の50%以内 |
そこで、引越しキャンセル時にかかる料金と正しい断り方をまとめました。
引越しのキャンセル料金は取られるのか?
引越しのキャンセル料は、標準引越運送約款で上限が定められています。
| キャンセルの時期 | 上限 |
|---|---|
| 引越し3日前まで | 無料 |
| 引越し前々日 | 運賃+料金の20%以内 |
| 引越し前日 | 運賃+料金の30%以内 |
| 引越し当日 | 運賃+料金の50%以内 |
この金額を超えるキャンセル料は、約款上請求できないことになっています。
なお、まだ契約していない見積もり段階であれば、通常はキャンセル料は発生しません。正式に契約(運送引受書の締結等)する前であれば、断っても費用は基本的にかかりません。
2025年4月の約款改正でキャンセル料は変わったの?
上の表のキャンセル料の上限については、2025年改正での変更は確認されていません。
今回の改正で大きく変わったのは、業者側が料金の内訳を分かりやすく説明しなければならなくなったことです。引越し料金とエアコン工事などの付帯サービス料金を分けて記載することや、「運送引受書」という書面を渡すことが義務化されました。
キャンセル時に「付帯サービス代も払ってほしい」と言われたら、引受書や見積書に記載があるかを確認してみてください。記載のない費用は約款上認められない場合があります。
【出典】国土交通省「標準引越運送約款」令和7年3月19日国土交通省告示第193号(2025年4月1日施行)
前日・当日でもキャンセル料がかからないケースがある
前日・当日にキャンセルした場合でも、引越し業者が前々日(2日前)までに作業内容・時間・担当者等の確認連絡を行っていなかった場合は、約款上、業者はキャンセル料を請求できません。
業者とのやり取りの記録(メール・電話の日時)を残しておきましょう。
天候が悪い場合はどうなる?
引越し当日が雨で、家財が濡れてしまうのが嫌だという場合は、業者に連絡を取って引越し日を変えてもらうといいでしょう。ただし、引越しを当日延期した場合、自分の希望日に引越し業者が空いているとは限らないのでご注意ください。
付帯するサービスには別途キャンセル料がかかる場合もあり
引越しそのもののキャンセル料はかからなくても、付属していたサービスのキャンセル料がかかることがあります。
標準引越運送約款第21条には、こう書かれています。
解約の原因が荷送人の責任による場合には、解約手数料とは別に、当店が既に実施し、又は着手した附帯サービスに要した費用(見積書に明記したものに限る。)を収受します。
「荷送人」というのは、引越しを依頼する側のことです。
「当店が既に実施し、又は着手した附帯サービスに要した費用」には、ダンボールやガムテープ、その他梱包資材が含まれます。未使用のものは返却することも出来ますが、使用済みの場合には買い取らなければいけないこともあります。ダンボールの買取金額は業者によって異なりますが、1枚あたり数百円程度を請求されるケースがあります。
キャンセル料が無料でも、すでに受け取った段ボールや梱包資材の返却費用が発生するケースがあります。キャンセルを決めたら、資材をどう返却するのか早めに確認しておきましょう。なお、返却にかかる費用は業者によって異なりますが、1枚あたり数百円程度を請求されるケースがあります。
段ボールの返却費用やトラブルについて詳しくはキャンセルしたら送料請求?引越しダンボールの返却費用と対処法で解説しています。
見積もり時に「無料」だといって受け取ったダンボールなのに、キャンセル時にお金を払うなんて・・・と思われるかもしれません。
しかし、引越し業者が持ってきたダンボールには、「うちの業者を利用してくれるのなら無料にしますよ!」という意味が込められています。業者にしてみれば、契約してもらえないのにダンボール代を負担するメリットはありませんよね。
複数社で迷っている段階なら、契約する業者が決まるまでダンボールは受け取らないのが無難です。一度受け取ってしまうと、未使用でも買い取らなければいけないこともあるので注意してください。
また、キャンセル後にダンボールを引き取ってもらおうとしても、業者は来てくれません。自分で持って行くか、宅配送料を払って送るかのどちらかになります。いずれもお金と手間がかかってしまいます。
最終的に決めた業者に、他業者から受け取った無料資材を返却してもらうようにお願いしておきましょう。
引越し業者の正しい断り方

複数の引越し業者から見積もりをとって、保留にしたままにしている人は意外と多いです。
1社に決めたら、それ以外の全ての業者に「引越しの契約はしない」と伝えておかなければいけません。契約しないということをちゃんと伝えておかないと、見積もり時の担当者からしつこく連絡が来る可能性があります。しつこい営業の電話を避けるためにも、必要なくなったことは、できるだけ早めに伝えましょう。
引越し業者にどのようにして断ったらいいか分からないという人のために、正しい断り方をご紹介します。相手に気を使ったり、表現方法が曖昧だと後でトラブルになります。断る時には、契約しないことを曖昧にせず伝えることが大切です。
避けるべき断り方
他の引越し業者を引き合いに出した断り方は避けましょう。
- 「提示してもらった見積もり価格より安くしてくれるところを見つけたので・・・」
- 「A社ならオプションを無料でつけてくれるというので・・・」
このような断り方をすると、相手は「交渉すれば何とかなるかもしれない」と思うので、さらにしつこく営業をかけてきます。
うまく断れる言い方
相手が引き下がりやすいのは、「自分の意思ではなく、別の事情で決まった」という伝え方です。
- 「引越しの予定が無くなった」
- 「会社の提携引越し業者を選ぶよう指示された」
- 「付き合いのある不動産会社(または大家)さんに紹介されて仕方なく」
「私が決めたわけではない」「どうしてもそうせざるを得なかった」という雰囲気を持たせることがポイントです。
「もう必要ない!」と一方的に伝えるのではなく、「ありがとう」と感謝の一言を添えた上でハッキリと断りましょう。
複数社に見積もりを出すと、料金だけでなく業者の対応も比べられます。最初から丁寧な業者を選べていると、キャンセルのやり取りで揉めることも少なくなります。
見積もりの取り方については引越し見積もりの電話で聞かれることと注意点も参考にしてください。
複数社に見積もりを取るのは当たり前のことです。断る時は曖昧な返事をせず、「今回はお願いしません」と早めに伝えましょう。そうしておけば、しつこい営業やキャンセル時のトラブルも避けやすくなります。
キャンセル後に別の業者を探す場合、一社ずつ空き状況を確認するのは時間がかかります。引越し日が近い場合は、一括見積もりで対応可能な業者を絞り込んだ方が早いこともあります。

